痛み、というものは非常に個人的な体験で、他人と分かち合うことのできない感覚です。
痛みの基礎研究、臨床研究は日夜専門家が研究していて、かなりのところまで解明されてきています。
が、なんせ「ブラックボックス」と言われる人間の心身が科学で完全に解明されるということもまたありえないでしょう。
OKはり灸マッサージには、当然、痛い、辛い、という方が来院されます。
様々な個性を持った、一人一人違う人間が、様々な部位、様々な痛み方を訴えます。
当然、画一的な施術では対応しきれません(ある程度のパターンは当然ありますが)。
私(院長)が、施術において一番大切にしていることは、なるべく患者さんの辛さを理解しようと努めることです。
当然、違う人間同士ですので、完全に理解することは不可能です。
が、とにかく、どんなメカニズムでどんな理由で痛い、辛い、と訴えても、「患者さんが痛いといえば痛いのだ」という超基本事項は大切にするようにこころがけています。
術者が、仮に「そんなの大したことないな」とか少しでも思ってしまったら、そもそも施術が成り立ちません。
痛みは個人的体験であるがゆえに、周りの人や医療者にさえその苦しみが理解されずに更に苦しみを増している人は意外に多いのです。
ですので、少なくともOKはり灸マッサージにおいては、「患者さんが痛い、辛いといったら痛いし辛いのだ」と同意するところから始めようとこころがけています。