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気管支ぜんそく(喘息)の治療

喘息(ぜんそく)の現代医学的治療の現状

気管支喘息をお持ちの患者さんは、気道に何らかの刺激が加わることにより、発作性に気道の粘膜のむくみが起こったり、気道が狭くなってしまいます。

これが、いわゆる喘息発作と言われる状態です。

近年、気管支喘息の基本病態は、慢性的な気道の炎症であることがわかり、ぜんそく治療の中心的薬剤として、吸入ステロイド薬が用いられるようになると、ぜんそく患者さんの症状のコントロールは、飛躍的に向上しました。

ぜんそくの最悪の状態である、いわゆる喘息死も、1995年のピーク時には7000人を超えていましたが、以後年々減少し続け、2012年の喘息死の総数は1870人と、初めて2000人を下回りました。

喘息(ぜんそく)と症状のコントロール

残念ながら、小児ぜんそくと違い、大人になってから発症した気管支喘息は治ることはありません。

治療としては、「いかに症状のない良好な状態にコントロールされた状態を維持できるか」ということに、目標が置かれることになります。

近年の吸入ステロイド薬を中心とした、治療薬の進歩により、ぜんそくをお持ちの方でも、全く症状のない状態で、なんら健常者と変わらない生活を送ることも可能になりました。

スポーツ選手でも、ぜんそくを持ちながらオリンピックに出場する選手がいるほどです。

しかし、どんな病気でもそうですが、いかに万全な対策をとっても、なかなか完全には症状のコントロールがしきれない喘息患者さんもいらっしゃいます。

そういった患者さんに対して、定期的な鍼灸治療の継続は、より良好な状態を維持することに、とても有効です。

ただし、ぜんそくは、時に死に至ることもある病気ですので、その病態をきちんと理解し、慎重に対応し、あくまでも現代医学のサポート的治療と位置付けて、施術することが大切になります。

 

喘息の鍼灸治療

OKはり灸マッサージでは、ぜんそくに対する鍼灸治療として、大きく2つに分けて考えます。

  1. ぜんそく症状に対する鍼灸治療
  2. 症状を悪化させる要因に対しての鍼灸治療

 

ぜんそく症状に鍼灸治療

発作時に、発作を抑えるために鍼灸治療を施すことは、現代においては本末転倒であり、発作時には、きちんとかかりつけの病院で治療を受けることが、何より大切なことです。

OKはり灸マッサージで行っている「ぜんそく症状に対する治療」とは、非発作期における治療のことで、いかに良好な状態を維持するかに主眼を置いています。

ぜんそくの本質的な病態である
・持続する気道炎症
・それによる気道粘膜上皮などの傷害による構造の変化
(リモデリングと言います)

それらの症状に付随して起こる
・気道の閉塞による気流制限
・気道過敏症の亢進

これらについて、鍼灸治療を行うことで、より良好な状態が維持できるよう、施術させていただきます。

 

ぜんそく症状に対する鍼灸治療のメカニズム

鍼灸の施術をすることで、感覚刺激が脳せき髄の神経の中枢に伝わります。すると、自律神経の働きで、反射的に気管支が拡張します。(この治効メカニズムを、体制-自律神経反射と言います。鍼灸治療の基本的治効メカニズムです。)

気管支が拡張することで、気道の閉塞による気流制限を防ぐことができ、ぜんそくの症状がおこりにくくなります。

また、病態の本丸の「気道の慢性炎症」自体への有効性も確認されています。気道の慢性炎症は、免疫反応によっておこります。鍼灸刺激が自律神経を介して(または直接的に)免疫系に作用し、気道の炎症を抑える作用があると考えられています。特に、お灸を利用することで、良い効果を得ることができます。

OKはり灸マッサージでは、鍼を浅く刺してすぐ抜く単刺という鍼治療と、透熱灸(灸点紙を使用したお灸)によって、自律神経バランスと免疫バランスを調整して、喘息の治療をおこなっています。

自律神経と免疫系は連動していますので、どちらにも働きかける鍼灸治療は、喘息症状をお持ちの方に、お勧めの施術です。

 

症状を悪化させないための鍼灸治療

ぜんそく患者さんは、せきや息切れを呈するばかりでなく、様々な随伴症状や別の病気を併せ持っていることが非常に多く、これがおおいに、ぜんそくの悪化に影響を与えている場合が非常に多くみられます。

その代表的な症状が、首や肩のこりです。

その他、不眠、不安、イライラ、疲れやすい、食欲不振、などが、ぜんそく症状と連動しています。

これらの症状を鍼灸治療で緩和させることは、ぜんそくの憎悪予防につながります。

また、ぜんそくとアレルギー性鼻炎との間には強い関連性がある、と考えられていて、 「ワンエアウェイ、ワンディジーズ」という概念が提唱されています(鼻から気管支までの一つながりの道での異常は、大きく見ると一つの病気である、という意味です)。

実際に、成人ぜんそく患者の60~80%が鼻炎や鼻過敏性を有し、逆に、アレルギー性鼻炎患者の30~40%が喘息を合併している、といわれています。

鼻炎に対する治療も間接的に喘息のコントロールに有効と考えられますので、OKはり灸マッサージでも、非常に重要視しています。

以上のような考え方、治療方で、OKはり灸マッサージは、ぜんそく患者様に対応させていただいております。

ぜんそくをお持ちで、病院でしっかりと治療をしているにも関わらず、なかなかコントロールがうまくいかない方は、定期的な鍼灸治療をお勧めします。

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