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耳鳴りの治療

目次

当院の耳鳴りの治療

OKはり灸マッサージでは、耳鳴りに対しては、鍼灸の施術をさせていただいております。

しかし、耳鳴りは、なかなか改善が難しいケースが多いのも事実で、効果は個人差があります。

鍼灸治療を行うことで、耳鳴りが軽くなり、あまり気にならなくなるようなケースはありますが、まったく耳鳴りが聞こえない状態に完治させることは難しいです。

今までの症例をみますと、状況などによって症状が変化するようなタイプの耳鳴りは、鍼灸による効果が出やすいようです。

心身の疲れ、首や肩のこり、月経、入浴、血圧、季節、胃腸障害、環境、心身の状態などの変化によって、耳鳴りが強くなったり、弱くなったりする場合は、鍼灸治療で症状が改善する可能性がより大きいと思われます。

ただ、1回の治療ですぐに改善するのではなく、多くの場合、何回かの施術が必要です。

良くなる場合は、施術をするごとに徐々に良くなるケースが多いですが、始めはまったく変化がなく、治療を続けていくうちに、ある時、急によくなるというケースなどもあります。

施術の際は、耳だけに施術するのではなく、おひとり様ごとにお体の状態をみて、足や手などにも施術を行い、全身バランスを整えて、体全体の体調も整える施術をさせていただいております。

 

鍼灸治療が耳鳴りに効く仕組み

内耳機能の調整

鍼灸治療は、蝸牛の遠心路を通して、内耳機能を制御することにより、耳鳴りを軽減させます。

体性感覚刺激(体への刺激)による聴覚への影響

聴覚系には、体性感覚系や脳幹覚醒系などからの入力があることが分かっています。

具体的に言うと、頚部の筋緊張、顎運動、体への刺激などで、耳鳴りが出現・変調を受けるということです。

鍼灸治療などの体への刺激により、耳鳴りが変化するのは、体性感覚神経系と聴神経系が中枢(脳)で相互に作用しているためで、延髄の体性感覚ニューロンが、背側蝸牛神経核を抑制することにより、耳鳴りを軽減させます。

中枢での情動反応、自律神経反応の抑制

鍼灸刺激により、脳報酬系のセロトニンを放出を促進することにより、脳報酬系が活性化され、過敏に反応している大脳辺縁系機能を抑制することにより、ストレス緩和効果やリラクゼーション効果が生じます。

また、鍼灸刺激は、自律神経系へ作用し、過剰に興奮している交感神経機能を抑制することにより、耳鳴りを軽減します。

 

整体学的・東洋医学(中国伝統医学)的視点からも

OKはり灸マッサージでは、基本的には、以上のような視点から、鍼灸治療を耳鳴りに対して行っております。

さらに、整体学的視点より、例えば、側頭骨のゆがみ、顎関節のゆがみなどを診たり、東洋医学(中国伝統医学)的視点より、臓腑経絡学説をメインに、別角度から患者様を診させていただき、治療に活かしています。

OKはり灸マッサージの耳鳴り・難聴などの症例

OKはり灸マッサージに数多くご来院いただいた、耳鳴り・難聴・耳閉感・聴力低下の治療の症例の中から、一部をご紹介します。

耳鳴り・難聴・耳閉感・聴力低下 津山市 50代女性

症状

来院の10ヶ月ほど前、起床時、右耳が聞こえにくく、耳がふさがった感じになった。 その4日後に、起き上がれないくらいのめまいが、二日間続いた。 耳鼻科受診し、めまいを伴う右低音障害型難聴メニエール病の合併と診断される。 投薬治療を受けるも、右耳の閉塞感と聞こえにくさ、キーンという大音量の耳鳴り、少し頭を早く動かすとめまいがして、しばらく動けず、頭痛もする。

治療・経過

3~4回の鍼灸治療で、全ての症状がほぼ改善し、聴力も完全に戻った。 その後は予防をかねて、何回か治療を継続し、調子が良いということで、治療終了とした。

難聴 津山市 50代男性

症状

1年前、突然、右の耳が聞こえが悪くなり、遅発性内リンパ水腫と診断された。 その後、調子に波があり、来院前日に、耳の調子が悪くなり、それに伴って、首や肩、背中の張りやこりの症状が現れる。

治療・経過

一回の鍼灸治療で、すっかり良くなった。 その後は、調子が悪くなると、不定期で来院される。

難聴・耳鳴り・耳閉感 津山市 40代女性

症状

2週間ほど前より、左耳が聞こえにくくなり、病院で、突発性難聴、メニエール病と診断された。 左耳の耳鳴り、閉塞感、聴力は変動する。 頭重感や、首のこりもある。

治療・経過

一回の鍼灸治療でよくなり、聴力も元に戻っているため、2回で治療終了。

難聴・耳鳴り・耳閉感 鏡野市 40代男性

症状

3ヶ月ほど前に、突然、左耳が聞こえなくなった。 発症の3日後に耳鼻科受診し、低音障害型感音難聴と診断された。 耳鼻科で治療するも、改善傾向がないため、当院を来院された。

治療・経過

週1回の鍼治療をしばらく継続し、完全ではないものの随分改善し、聴力もだいぶ戻った。 その後も、数か月にわたって、治療継続したが、そこからさらなる改善には、なかなか至らず、治療終了となった。

難聴・耳鳴り・耳閉感 津山市 30代男性

症状

3週間ほど前に、大きな音を聞いてから右耳の聞こえが悪くなり 、右突発性難聴と診断された。 耳の詰まった感じ・耳鳴り・音過敏もある。

治療・経過

週一回のペースで治療を継続すると、聴力が少し上がり、音過敏も改善された。 耳閉感と耳鳴りは、良かったり悪かったりを繰り返した。 その後、根気よく治療継続され、もう大丈夫とご本人様が思えるようになり、治療終了した。

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耳鳴りと難聴

耳鳴りと難聴には、非常に密接な関係があり、耳鳴りで悩む人のうち、9割以上に難聴があるとされています。

実際に、何らかの疾患により、難聴になると、多くの場合、耳鳴りを伴います。

無難聴性耳鳴りと言って、難聴がなくても、耳鳴りが起こる場合もありますが、この場合も、通常の聴力検査では、検出できない程度の難聴が存在していると考えられています。

実際、難聴の自覚が全くない人でも、20代後半から誰しも難聴が始まっていることが分かっています。

耳鳴りの発生メカニズム

耳鳴りを感じている人の9割以上に、難聴があります。

その難聴の原因としては、内耳の蝸牛という聞こえを司る器官に存在する有毛細胞が、加齢とともに、または、内耳疾患によって、減少することにあります。

蝸牛の有毛細胞は、生まれた時から徐々に減少し始めています。

有毛細胞は、再生しない細胞ですので、年を経るにつれて、その数は少なくなります。

内耳疾患により、多くのダメージを受けて、有毛細胞が一気に減少してしまう場合もあります。

蝸牛の有毛細胞の減少により、中枢(脳)へ送られる聴覚情報の電気信号の入力が低下します。すると、脳は、低下した電気信号を補おうと反応し、脳の活性が高まり、低下した音域の電気信号を、より強くしようと働きます。

こうして、信号が増幅され、強調されるようになった結果、聞こえてくるのが耳鳴りです。

信号の不足している音域を補うために、脳が過度に興奮して頑張った結果、耳鳴りが生じます。

私たちは、内耳の蝸牛で、音を感知しますが、その音を聞いているのは脳です。つまり、きっかけは、内耳の蝸牛の機能低下であっても、耳鳴りは脳で鳴っているということができるのです。

耳鳴りの音が人によって様々なのは、聞こえの悪くなっている音域が人によって様々で、それを補おうとしている耳鳴りの音域も変わってくるためです。

耳鳴りが苦痛に感じる仕組み

このように、耳鳴りの発生には、脳が深くかかわっています。

何らかの原因で耳鳴りを感じても、多くの場合は、脳が慣れて、耳鳴りを意識上は認識しないようになるか、認識しても、それほど気にならないようになります。

しかし、聴覚路から入力された耳鳴りの認識に、不快な感情を持つと、非聴覚領域である、情動(感情や快・不快)にかかわる大脳辺縁系との結びつきが強くなり、不安・いらだちなどを生じ、さらに、自律神経系(特に交感神経)が活性化され、不眠・緊張などの、さまざまな反応が生じることとなります。

このように、耳鳴りが慢性化し、患者様がその耳鳴りを苦痛に感じれば感じるほど、脳内の聴覚領域と、大脳辺縁系などの非聴覚領域との結びつきが強まり、脳の耳鳴りの音に対する感受性が高まり、ますます耳鳴りを意識するようになり、その結果、さらに、不快感・不安・イライラ・不眠・緊張などの情動反応や、自律神経症状が増悪するという悪循環が形成されてしまいます。

このような悪循環が形成されてしまった状態になると、耳鳴りにより、生活の質(QOL)が、著しく障害され、日常生活にも、支障が生じるようになります。

耳鳴りがあっても、気にならなかったり、何ら日常生活に支障がない方は、治療を要しませんが、このような悪循環が形成された状態になると、治療を要する状態であるということができます。

耳鳴りが続いて気になる方はまずは耳鼻科を受診

耳鳴りが続いて気になる場合は、まずは耳鼻科を受診して、何らかの疾患によるものでないかを、お調べすることをお勧めします。

 

耳鼻科で行われる主な耳鳴りの検査

主に、下記の聴力検査が行わることが多いです。

  • ピッチ・マッチ検査・・・耳鳴りの音に近い音を聞かせ、その中からもっとも近い音を選択してもらい、耳鳴り周波数を推定する検査
  • ラウドネス・バランス検査・・・耳鳴りの大きさを調べる検査
  • マスキング検査・・・耳鳴りが聞こえなくなる音のレベルを調べる検査

他に、問診によって、耳鳴りの詳しい自覚症状を調べます。

また、THIと呼ばれる耳鳴りの苦痛度を評価する問診を行ったりすることもあります。

(ただし、これらの検査は、すべての耳鼻科で行われているわけではないようです。)

耳鼻科で行われる主な耳鳴りの治療

薬物治療

内耳機能の改善を目的とする薬物

ビタミンB12製剤、循環改善薬、血管拡張薬、脳代謝改善賦活薬

 

耳鳴り自体の抑制を目的とする薬物

抗てんかん薬、筋弛緩薬、抗不安薬、抗うつ薬、ステロイド薬、漢方薬、など

 

※広く行われているのは薬物療法で、以下の治療を行っている機関は限られているようです※

TRT治療

カウンセリングと音響療法を組み合わせた比較的新しい治療法です。

補聴器を用いた音響療法

現在、最も新しい治療法です。

ペインクリニック的治療

星状神経節ブロックと言って、首の付け根にある星状神経節という交感神経の神経節を狙って、麻酔薬を注射し、交感神経の興奮を抑える治療法です。

 

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