ストレッチは、大きく、「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」に分けられます。
どちらも筋肉を伸ばすことで体の柔軟性を高めることに変わりはありませんが、伸ばし方が異なるため、得られる効果も違います。
動的ストレッチは、能動的に体を動かしながら筋肉を伸ばすストレッチです。
動かしながら筋肉を伸ばす動的ストレッチは、筋肉の収縮を利用して、筋肉の血流量を増大させます。
それにより、筋温が上昇し、酸素や栄養分の流れが活性化されるため、瞬発系の筋機能がアップします。
マエケン体操やラジオ体操も、動的ストレッチになります。
動的ストレッチには、交感神経を優位にする働きがあり、アドレナリンが分泌されて、体が興奮状態になります。
体にこれから動くことを認識させて、自らの筋力を最大化させる働きがあるので、スポーツを行う前など、交感神経を優位にすることで、パフォーマンスの向上が期待できます。
対して、静的ストレッチは、ゆっくりと可動域いっぱいに筋肉を伸ばし、その状態で静止するストレッチです。
副交感神経を優位にして、からだをリラックスさせる効果があり、運動後のクールダウンや、就寝前など、体を休めたいときに適しています。
静的ストレッチは、血管を広げて血液内の老廃物をスムーズに排出するため、体の疲労回復に効果的です。
が、スポーツの前に静的ストレッチを行うと、体がリラックスして、筋力が落ちてしまい、パフォーマンスが低下してしまいます。
運動前に静的ストレッチが向かないのは、これが理由です。
ウォーミングアップには動的ストレッチ、クールダウンには静的ストレッチ、と使い分けることで、体のパフォーマンス向上が期待できます。
私(院長)の場合は、まず軽くランして体を温め交感神経を優位にし、動的ストレッチで柔軟性を得ながら交感神経を優位にし続け、その後、筋トレに移行し、最後静的ストレッチをして、おやすみなさい、という流れで、トレーニング&コンディショニングを実践しています。
もちろん、ストレッチと筋トレで全ての問題が解決するわけではないので、自力整体的なコンディショニングを間に挟みます。
毎日全てを滞りなくこなせるわけではありませんが、どれかを省いても必ずトレーディングを継続するようにしています。
とにかく、ストレッチといっても、動的ストレッチと静的ストレッチを使い分けることで、より良いコンディショニングを実現することができるのです。