子供を取り巻く環境は、安全面を考慮するあまり、弊害を産み出してしまいました。
子供の身体能力の低下です。
公園などで走り回り、不安定な場所でバランスをとる。
外遊びを通じて様々な身体の動かし方をする。
その過程で失敗もあり痛い思いをする。
痛い思いはしたくないから、自然と危険を回避する身のこなしを身に着ける。
さらに、子供は、もっと面白い遊びをしたいという欲求から、自由な発想で様々な遊び方を開発し、それに対応した身体能力を自然に身に着ける。
我々の世代くらいまでは、そういったことが自然にできた環境でした。
ハチの巣を攻撃してハチに刺されたり、石の投げ合いごっこ遊びをして頭に石が当たり縫ったり(私(院長)のおでこには未だにその時の頭蓋骨の窪みが存在します)、4階の団地の建物を外をつたって昇り降りしたり。
当時、どこの親からも一切危ないとか注意された覚えがありません(放置?)。
それらは、子供の発達発育に必要な過程だと考えられます。
しかしながら、現状は随分変わってしまいました。
以前は子供たちが勝手にやっていた遊びを、今は大人が教えてあげないといけない世情なのです。
自分も子を持つ親になってみると、つい「危ないからやめろ」と言ってしまうし、「服を汚すな」と言われている小学生の子も知っています。
私(院長)の子は小1で野球大好き真っ最中ですので、時間の許す限り一緒に練習しています。
なかなかこちらの思ったように動けないことも多いですが、辛抱強く自分も率先して見本を見せながら指導しています。
小さい頃から一つの競技ばかりやる弊害は多く報告されていますので、サッカーなど、できるだけ他のスポーツ、動きもするようにしています。
どうやって指導したらもっと上手くなるか、もっと運動ができるようになるか、試行錯誤しながらやっています。
そのおかげで、自分も様々なトレーニング、コンディショニング、スキル、と、運動、スポーツを再体験しながら、まずは子供の見本を自らの体で示せるように努力しています。
この状態は自分にとっては非常に理想的で、子供を指導することが今の仕事にも非常に役に立ちますし、自分の身体再開発ができています。
本当は、子供は子供同士で思いっきり泥だらけになって、少々危ないことも体験しながら外で遊びまくるのが理想的。
しかし、現実的にそれは無理な今の社会環境ですので、みっちり自分と子供を鍛えていこうと考えている者です。