ぎっくり腰には鍼(はり)がおすすめ
ぎっくり腰は、OKはり灸マッサージで、ご来院がとても多い症状です。
これまでの臨床経験により、ぎっくり腰に一番良い治療方法がはり灸でしたので、基本的に、OKはり灸マッサージでは、「鍼(はり)」でぎっくり腰の治療をしています。
ぎっくり腰の鍼灸治療は即効性もあるので、その場で痛みが軽くなる方が、大変多くいらっしゃいます。
非常に多くの方を治療していますが、だいたい9割の患者さんは改善しています。
1回か2回の治療でよくなることが多いです。
なお通常のはり灸コースでは、施術前に、お体の検査・体のゆがみを整える施術をしていますが、ぎっくり腰は急性症状のため、体の検査やゆがみの調整はしていません。
ぎっくり腰の鍼治療は痛い?
ぎっくり腰のはり治療は、それほど深く刺さなくても、ほんのわずか数ミリ刺すだけでも、体は充分に反応します。
痛んでいるところに直接刺激せず、患部と離れたところへ軽い刺激を入れ、神経反射で痛みを抑制します。
鍼の施術を受けたことがないという方も多いと思いますが、おそらく思っているほど痛くないはずです。
というのも、まず鍼治療に使う鍼は、髪の毛よりも細いです。
また、刺し方もいきなりブスっとさすのではなく、針先を軽くあてるようなイメージから治療をはじめます。
鍼をさす箇所によって、ぜんぜん痛くなかったり、チクっとしたりすることがあります。
効き方には個人差があるので、これだけでよくならない人は、もう少し深めにさすこともあります。
ぎっくり腰にお灸もよく効きます
ぎっくり腰の場合、患部の背骨の押して痛むところが必ず1~2か所ありますので、そのポイント(ツボ)へお灸をすえます。
OKはり灸マッサージでよく行うお灸は、ほどよい温かさで熱くないお灸を据えることがほとんどですが、ぎっくり腰の治療の場合は、普段より少し熱い、チクッとした刺激のお灸を据えます。
昔ながらの熱いお灸ではなく、灸点紙(灸点紙)を肌の上に載せて、その上にもぐさを据えるので、熱さが緩和されます。

灸点紙にもぐさをのせて火をつけた状態
置き鍼(貼るタイプの鍼)やテーピングで仕上げ
また、このような針治療・お灸の後に、置き鍼(0.6ミリくらいの鍼をシールで固定しておく方法)と、伸縮性のテーピングで筋肉の補助をします。
症状によって、やり方が多少異なる場合もありますが、基本的にはこのような治療の流れになります。
1回の施術で良くなる方もいらっしゃいますが、2~3回続けて来院していただくと、日に日に段階的に良くなり、無理なく順調に治ります。
ぎっくり腰は、放っておいても自然に治ってしまうことも多い症状ですが、その後慢性腰痛に悩む方も多くいらっしゃいます。
そうならないためにも、ぎっくり腰になったら、我慢して放置せず、鍼灸治療を受けられることをお勧めします。
ギックリ腰の基礎知識
ぎっくり腰とは
ぎっくり腰は、正式には「急性腰痛症」といいます。 ぎっくり腰とは、急激に発症した腰痛のことですが、現代医学でも、多くの場合、原因は特定できません。
考えられるのは、
- 筋肉の障害
- 腰の関節(「椎間関節」・「椎間板」・「仙腸関節」など)の障害
ですが、画像検査で確認できるものではないため、何が原因か分からないのです。
ぎっくり腰の痛みレベル
同じぎっくり腰でも、痛みのレベルは軽症のものと重症なものがあります。
- 自力で歩いて一人で来院できる人
- 歩く様子がつらそうな人
- 車の運転ができなくて連れてきてもらう人
- 寝返りをうったり体勢を変えるのがつらい人
- ひとりでは歩けずに、ひとに支えてもらって来院する人
OKはり灸マッサージには、いろいろなレベルのぎっくり腰の患者さんが来ます。
急激に痛みに襲われるぎっくり腰は、いつ治るのか不安を感じるものですが、自然に治ることも少なくありません。
ただ、自然治癒に任せると、治るまでに時間がかかります。
日常生活に支障をきたしたり、仕事にも影響があります。
早めに治療を受けた方が治りも早いので、我慢せずにご来院ください。
ぎっくり腰にならないようにするには
腰に大きな負担がかかると、ぎっくり腰は起こりやすいです。
普段から腰に負担をかけないように注意する事が大切です。
特に、前かがみの姿勢で重い荷物を持ったり、急に腰をひねったり伸ばしたり姿勢を変えたりすることは、ぎっくり腰を起こしやすいので注意が必要です。
普段から腰に負担がかかっていると、ふとした動作でぎっくり腰になることもよくあります。
ぎっくり腰になったら
ぎっくり腰を発症した場合、多くは1週間~10日間ほどでよくなります。
痛みが強い場合は、なるべく腰に負担がかからない楽な姿勢をとります。 横向きに寝て膝を軽くまげる体勢は腰に負担がかかりにくいのでお勧めです。
じっとしていても痛い場合や、日ごとに痛みがひどくなる場合、また、足のしびれや、排尿障害などを伴う場合は、他の病気の可能性もあるので、整形外科の受診が必要です。
ぎっくり腰になったら、痛みがとれるまで安静にするべき?
一昔前までは、ぎっくり腰になったら、痛みがとれるまで安静にするべきだと言われてきました。
しかし、近年では、 ぎっくり腰になったら、痛みが強い時に無理をする必要はないが、完全に安静にしているのではなく、できる範囲で日常生活をおくる方が治りが早いということがわかっています。
そうは言っても、痛い腰をかばいながら、体を動かすことは、なかなか大変です。 痛みが長引くと、痛みに脳が敏感になってしまい、それが慢性腰痛を引き起こしてしまうケースもあります。
治りを早くするためにも、痛みを我慢しないで、早めに治療を受けられることをおすすめします。
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